三菱ジープJ53のカタログ

昭和62年5月の三菱ジープのカタログです。
残念ながらこの頃には、20.30.40系等のラインナップは存在せず、50系のP-J53だけのカタログとなってしまっています。
表紙は新しいカラーリングとなったゴールデンブラック仕様が飾っています。
昭和57年に三菱自動車が発売したパジェロは爆発的なヒットとなりました。特にターボチャージャーにより優れた経済性とパワーを両立したディーゼルターボエンジン車が売れ筋となりました。これは四輪駆動車市場全体にまで影響を及ぼし「四輪駆動車=ディーゼルターボ」という様なイメージにまでしてしまいました。これにより四輪駆動車のガソリン車の割合は大きくダウンしてしまいます。これが三菱Jeepにも波及し昭和61年8月27日を以ってガソリンエンジンのJeepL-J57.59は生産中止となってしまいました。
昭和61年10月にJ54のディーゼルエンジンの4DR5をベースに燃焼室を過流室式から直噴式に変更し、三菱重工製TD04型ターボチャージャーを装着した4DR6エンジンを搭載したP-J53を発表しました。
エンジンの始動についても、クイックグローシステムを採用し、エンジン水温が5℃以上なら0秒。5℃以下、外気温-23℃の寒冷地でも予熱時間は8秒ほど。グローランプが消灯すれば始動は可能となりました。間欠ワイパーも採用され、ステアリングシャフトの軸受けが樹脂ブッシュからベアリングに変更され、タイヤも7.60-15のリブラグタイヤから215SR15のラジアルタイヤに変更となりました。エンジンの変更に伴いマフラーの取り回しが変更され、マフラーはフレーム上に納まる様にされ、騒音対策でリヤのメインマフラーを大型化、運転席下にサブマフラーが付けられました。テールパイプは左出しとなり、これによりリヤナンバーは右側に、バックランプは左側となりました。リヤのサイドには、パジェロと同じ大きなTURBOのロゴのステッカーが貼られました。(但し、ほとんどの人がこのステッカーは剥いでしまっていました。確かに、TURBOが付いているにしてもあまりにJeepには不似合いなのではないでしょうか(笑)。)
更にP-J53の一番の変更点は最終減速比(ファイナル)が5.375から4.777になった事でしょう。これにより高速道路での移動等はかなり楽になりました。
しかし、残念ながらP-J53は冷え込んだJeepの需要を活性化させる起爆剤とはなりませんでした。
ディーゼルターボエンジンでも小型のターボチャージャーを装着した4DR6エンジンを搭載したJ53は、低回転からでも非常にトルクフルでとても扱い易く、またエンジンの変更に伴い、取り回しが変更されフレーム上に納まる様になったマフラーもクロカンにも適しており、現在でも熱いJ53ファンは沢山いらっしゃいます。
難点といえば車重の重さ、特にフロントヘビーである事ですが、まぁこれは運転の仕方次第では武器にも出来る事ですかね。