車の『楽』とは?

こんな事を書くと『また店主の辛口批判が始まったな!。』などとお叱りを受けそうですが、まぁお硬い事は言わずに少しだけお付き合い下さい。

最近の乗用車では安全性向上の為にアンチロックブレーキなどは当たり前の装備です。更にはスタビリティコントロールやトラクションコントロールさえも当たり前となってきています。そのせいか最近では四輪駆動車でも一般の乗用車と同様に色々な電子制御装置が装着されてきています。
たとえば、レンジローバーには『ヒル・ディセント・コントロール』という装置が装着されています。メーカーの説明では、「急勾配での制動力をボタンひとつで制御し、安定した操縦性と走破性を確保するランドローバー独自の開発技術。エンジンブレーキだけでは十分な制動力が得られないような急勾配や滑りやすい路面を下る時、ABSのブレーキと連動して自動的に時速4km程度をキープ。そのため、ドライバーはステアリング操作に集中することができるのです。」とあります。
またランドクルーザー200には『クロールコントロール』という装置が装着されています。こちらもメーカーの説明をみると、「砂地、ダート、岩石路をはじめ雪道や泥濘路、急勾配の坂道など微妙な速度調整が必要となるシーンで、ドライバーの運転操作をサポートするシステムです。クロールコントロールスイッチを押すとエンジンとブレーキを自動制御して一定の極低速を維持すると同時に、ホイールスピンやロックを最小限に抑えます。ドライバーはアクセルおよびブレーキ操作から解放されステアリング操作に集中できるため運転負荷が軽減されます。また車両安定性、スタック状態からの脱出能力に優れ、駆動系への負荷軽減や車体へのダメージ軽減にも効果を発揮します。」との説明されています。

しかし簡単に言ってしまえばどちらも、『ヘタクソはアクセルやブレーキの操作はするな!。』とか『車がやるからお前はステアリングだけ握っていれば良いんだ!。』というふうに聞こえて仕方がありません。

皆さんは車の楽しみとはいったい何だとお考えでしょうか?。店主は運転する事、コントロールをする事が楽しみだと思うのです。
電子制御装置に頼らずに自分自身でトラクションを感じながらアクセルを踏む。タイヤの微妙なロックを感じながらブレーキを踏む。そういうコントロールこそが楽しみなのではないでしょうか。
もちろん安全性から考えると電子制御装置は良いと思います。店主も決して否定はしません。ただ運転をする楽しみ、コントロールをする楽しみ、という面から考えるとマイナスの様に思うのです。

『楽』という字が最近の車では『たのしい』ではなくただ単に『らく』になってしまっているのではないでしょうか。仕事や商売で乗る車両ならは『らく』でも良いでしょう。しかしあくまで趣味で乗る車両は『たのしい』であって欲しいものです。店主がJeepに求めるものは走りの楽しさを持っているか?。気持ち良く走れるか?。です。

まぁこんな事を言っても電子制御装置なんていう洒落たものなど一切付いていない旧いJeepに乗っている者の僻みと取られても仕方がありませんかね(笑)。

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