三菱ジープ歴代ガソリンエンジン.その3

KE47

長年にわたってジープのエンジンルームに収まっていたJH4型だが、排出ガス規制や高速道路などの整備による高速輸送化の波には勝てず、このKE47型エンジンにバトンタッチされることとなった。
KE47型は、ジープに搭載される以前から2tトラック・キャンタに採用されており、充分な実績を持ったエンジンであった。JH4型の長いプッシュロッドを介したバルブ機構は、KE47型からタペットをシリンダーヘッド内に持つOHVとなり、高回転時のバルブサージングを抑えている。また、5ベアリング方式のクランクシャフトを採用し、クランクシャフトのねじれ振動を防ぎ、さらにアルミ合金製シリンダーヘッドを奢ったことで、ヘッド部の冷却効率を効果的に高めるなど、高回転化に相応しいエンジンであった。
しかし、年を追うごとに厳しくなる排出ガス規制や環境保護のため、J52やJ22などに採用されたものの、僅か5年でピリオドを打たれてしまった。その代わりに登場したのが、当時のギャランGTOに搭載されていたガソリンエンジン、4G53型である。

型式 KE47
燃料 ガソリン
ボア×ストローク(mm) 85×102
排気量(cc) 2,315
弁配置 OHV
圧縮比 8.0
最高出力(PS/rpm) 95/4,500
最大トルク(kgm/rpm) 17.5/2,800
搭載車種 J52、J22、J34、J42、J53L
生産時期 昭和45年~昭和50年